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個室っていい♡ [obstetrics]

Aが仕事へ出る為帰ったあと、陣痛室で朝食を頂き、てっきり新生児室があるものだと思い込んでいたのでカートに乗せられた娘を見て一体何事?と思いつつ、この陣痛室なるお部屋は何の用途で使うのだろうと考えながらうつらうつらしていおりました。(なにせ監視されるべき陣痛期間を家で耐えちゃって、手順をすっ飛ばしちゃったもんで。)そしていち早く東京から母がすっ飛んで参りました。凄ぇ、ハハちゃん、面会時刻のいの一番にやって来ましたよ。といっても本日は金曜なので、面会時刻は14時からなのですが。その母に出産の経緯を話していると、看護師さんがやってきて『移動します』と言われました。あれよあれよという間に新生児カートが運ばれ、TV台が運ばれ、脇のテーブル、ゴミ箱、椅子に至るまで何もかも持って行かれ、とうとうベッドを移動する段になって、乗ったままでいいですよと言われて寧ろ恐縮する羽目に。てっきり自分の持ち物と我が身と新生児カートだけ移動すると思い込んでいたので、ことが大掛かりになって当惑しているところへ、通されたのは個室。ここの産科病棟には個室が5つあるうち、2つが特別室、2つが単なる個室、もう1つが重症者用個室で、私が通されたのは2つある単なる個室の一部屋でした。あれ?私大部屋希望だよ?と首を捻っていたら、大部屋に空きがないので当座ここを使ってくださいとのこと。個室料金は発生しませんからって。
個室は全室南向きで燦々と明るく、否暦の上でも夏になった7月では寧ろ暑いくらい。夕方になってやって来たAの父母、つまり舅と姑が母と嬉しさのあまりだんだん興奮して声高になっていくのを敢えて制止せずとも声が漏れないというのも利点と言えば利点です。ただ、そうやって隣と完全に遮断されるため、自分がどんなステージにいて、次にどんなことをしたりされたりするのか予測が立たず、またどのように過ごしたりどのような態度が最適な産婦なのか全くわからないのが難。ただ広い個室にいると心持ちも余裕ができるようで、看護師さんに何をされてもしてもらっても『ほほほありがと♡』みたいな広い心持ちでいられるのは確かです。20110702.jpg

案外大学病院の病院食は美味しくて、やや量が控えめ?な感じを除けば満足感があります。けれどもまだ検査の時間の長い新生児をナースステーションに預けてしまうと麻酔が切れてまだ股の痛いほやほや産婦はすることがありません。母が退屈を凌ぐため話し相手にいてくれるのはとっても有り難かったのですが、逆にそれも監視みたいなもんで、そういえば持ってきていたレース編みの道具を取り出すことも出来ません。消灯の時刻があって、個室なので特に強要はされないもののなんとなく22時くらいには暗くしておかないとちやほやと看護師さん達が心配するかなと、結局プリンセストヨトミを二日目には読み終えてしまうというくらいしか出来ることはありませんでした。

ところでここの入院について、日数のカウントは担ぎ込まれて産まれた日が0日目とし、5日目まで、つまり6日間入院しなくてはなりません。
普通は日中に運び込まれて数時間頑張るので0日目は殆どが分娩室や陣痛室で過ごし、病室のベッドで過ごすのは僅か数時間の筈なのですが、私は午前様で始めちゃったので朝食から夕飯までしっかりほぼ24時間フルに0日目を過ごしてしまいました。明けて翌日、ここで言うところの1日目ももう病院生活のあれこれを汲取り、病院傍のホテルに一泊した母がおやつにフルーツパーラーのデザートを買って来てくれたのを皮切りに冷蔵庫やテレビ(なんとBSも映ります!)を使い始めました。心残りは酷く喉が渇くので飲み物が欲しいのですが、小銭は限りがあるのと、マグカップを忘れて来てしまったのでラウンジのお茶を汲んで来れない…食事のお茶のカップを返却しないでガメといていっぱいまで汲んでおき、ブリックパックの烏龍茶とグレーフルーツジュースを買ってくるのが日課になりました。それでも監視付き個室生活は退屈で退屈で、一体どうしたものだろうと思って2日目に突入。朝食を終えてぼーっとしていると再移動の要請が。4人部屋ってどんなだろう?と、ありがたーい個室にちょっと未練を残しつつとことこ移動。(また何もかもぞろぞろと。)
4人部屋は北向き、私に割り当てられた区画は最も入り口寄り、つまりカーテンでブースを区切ると最も暗い場所に!携帯の充電を太陽光に頼ろうとしてた計画はおじゃん!深夜ミルクを飲み終え寝付いた娘を傍らに、規則通りイヤホンをつけてBS見ましたよ、ええ。

BSウハウハ


タグ:分娩 出産 入院
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4人部屋あれこれ [obstetrics]

新生児カートにはメモがついていて、このちっこい生き物がやれうんちした、泣いて乳を飲んだということを委細記録出来るようになっています。基本世話をするのは私なので、書き込むのは私ですが、検査や何やらでナースステーションで預かってもらっている時には看護師さん達が記録してくれます。これを辿ってゆくと生まれたて生物が割と規則的に生活していることが伺えます。例えば深夜一時、三時、朝五時と二時間ごとに飲んで出してを繰り返している、とか。え、そんなの元からわかり切ったことだろうって?零時、二時、四時、六時かもしれないじゃーん。…とすることも無いのでこの記録表を眺めながらこんな自己突っ込みを心の中で繰り広げておりますと、昨日一旦東京に帰った母からメールがきたりして、案外暇を持て余しているようで暇などないものです。
ところで、産婦はなんと出産直後からシャワーを浴びることが出来るって私、初めて知りました。というか入院中お風呂を完全に諦めていたのでアラ吃驚。有り難いことです。だけど1つだけ難を挙げるとしたら、シャワー室は個室のある南側にあって、シャワーを利用する為に手順として、ちっこいのが寝る→ナースステーションに預ける→支度をしてのそのそナースステーションを迂回して歩いてゆく→使用状況によって開けてもらうorスゴスゴ引き返す(一遍に2人しか利用出来ないので、誰も利用していなければするっと入れて、1人利用していたら鍵を開けてもらい、2人利用していたら空くのを待つため出直す)という面倒があること。このナースステーションを回っていくとき、看護師さんが『あら入院患者がふらふらしているわ?』と絶え間なく気を配っているのがひしひしと伝わって来ます。『あっ、でもふらふらしててよい人ね』と注意はすぐ逸れるのですが、あぁ、これを軟禁状態というのだなぁと、気分はすっかりアウン・サン・スー・チー女史

ところで4人部屋なのですが、ここの病院が、なのか、最近の病院が、なのかは私の知るところではないのですが、取り敢えずここでは隣のベッド向かいのベッドがどこの誰でどのステージで産んだのが男女どちらなんて知る由もありません。ベッドをすっかり一枚のカーテンで囲い、殆ど壁で区切られたようになっているからです。昨日述べたように私のベッドは入り口の際ですから、不特定多数の人間が出入りする4人部屋においては常に〆切です。…これが翌日の悲劇を生むのですが…。羨ましいのは窓際のベッドでぐるっと閉め切っておかなくても、昼間は北側とはいえカーテンを開けておけば自然光が入るので清々しく過ごせるのですが、入り口際ではそうもいきません。常に蛍光灯とお友達です。
そんな羨ましい隣のベッドですが、カーテンの間仕切りというのは音が駄々漏れで、どうやら彼女のベビーはNICUにいて、不在のようです。母乳が基本のこの病院では採乳してNICUに持って行かねばならないようです。たーいへんだぁ。そもそも大学病院の産科なので、母体、或いは胎児〜新生児に何らかのハンデがある場合を受け入れているので、周囲ぐるりと幸せでほこほこしているようすというのは余り感じられません。皆どこか不安げで、切迫した感じ。私?私はバセドゥ病持ちなので、内科の観察が必要な緩やか〜な状況です。それを検査して、先天性内分泌異常や一時的に起っていたかもしれない甲状腺ホルモン量の異常で何か影響を受けていないようなので、かなり気楽に過ごせておりました。私自身もバセドゥ病は安定していましたし。Aも責任感なのか嬉しいのか、なんとか頑張って必ず面会時間のぎりぎりまでには一度来て、なんやかやと話し相手になってくれたりものを持ってきてくれたりしてくれましたし。お隣はご主人の都合がつかないのか、6日目の退院日を一日延ばしては貰えないだろうかと看護師さんに相談していました。それでなくても予定ギチギチの産科にそんな余裕も無く、また今の保険制度では意味も無く入院させておく、ということを許していないのでにべもなく却下されて、どうやらメールでご主人と相談してどうにか6日目昼食の後退院支度をしてとにかくベッドを空け、ラウンジで待つ、という方向性で固まったようです。そんなお隣、夜になるととある問題が。
ぐぅぅぅぅぅぅぅ…ぶぐぅぅぅぅぅぅっ…
鼾!
枕が変わって寝姿勢が変わるので、鼾になるのは仕方ありません。しかしこちとら早朝出産の夜型人間でぃ。なかなか寝付けないところに深く寝入っているらしき音を出されると…イラっときますよね?
この寝付けない感じに仕方なく、買い置きの烏龍茶(冷蔵庫のお陰でキンキンに冷えてます!)をじぅぅーっと飲んで、お茶効果で速攻トイレへ。入り口際の良さはトイレまで5歩ということです。そこから戻ろうとしたら、お向かいが何だかばたついています。おぉ!また一人分娩終了ですな!と付き添いの旦那さんらしき人がまだ湯気の立っていそうな新生児カートに続いて入ってくるところに遭遇しました。何だろう…なんか幸福感っていうか安堵感が何か足りないなぁ…?私の時もこんなだったかなぁ?幸福感は特に強くはなかったのは自覚があるのだけれど、無事に終わったAの仕事の時刻までに終わらせて心置きなく仕事に出てもらえるようできた、とほっとした記憶はあって、夫婦2人して脱力と同時に達成感?というかゴールに辿り着いた到着したどー!という感じだったと思うの。こんなお向かいさんのような『産まれちゃったよオイどーするよ』みたいな不安定な感じって、何なのかなぁ?

お向かいさんについてはまだまだ続きます。
タグ:出産 入院 分娩
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そんな悩み [obstetrics]

悩み、というのは悩む当人にとってはそれは深淵を覗き込むかの如く暗く辛いものかもしれないのですが、そこに躓かない者にしてみれば疑問符が飛び交う面白事項にしか過ぎません。
いえ、悩めるお向かいさんを嗤おうというわけではないのです。
ただ、『産まれちゃったよオイどーするよ』的なお向かいさんは気になる存在です。私のところには毎日AやAの家族達がなんやかや大なり小なりのお土産を提げてやって来ます。彼らは何だかとても楽しそうでうきうき。舅はカメラのシャッターを切りまくり、姑は節電対策で冷房がかなり弱められているのに寒くないかしらと心配し、義叔母達は果物やお花やお菓子やと差し入れをくださり、遂には着物のお教室で同期のおねいさんまで来てくれて、皆一様にこのパーツはどこの誰に似ていると弾んだ調子で話し合ってゆきます。対してお向かいさんにもお見舞いのお客様は結構来ていて、お客様がいる時は彼女も楽しそうです。(寧ろ私の方が来客時ウンザリ顔かも。)最初に来たのはどうやら彼女自身の母親と兄弟。淡々と話しているのが、内容はわからないボリュームながら本音で話していそうだなって。何かに対する不安要素がこの難事業完了祝賀[ぴかぴか(新しい)]に暗雲を垂れ込めさせている様子。それは夜、これが原因なのかな?と思うに至りました。新生児は当然ながら短時間毎に目を醒まし、おむつだミルクだと要求をします。それが有り得ない程辛そうなのです。自分が辛くないという訳ではないけれど、鳴き声に妙な義務感が差し迫って来て抜き差しならない事態にやらねば!と気持ちにも体にも拍車がかかる感じがあると私は思うのだけれど、彼女はそれがおそろしく辛いみたい。二時間で叩き起こされるのは辛いの解るけれど…相当イヤイヤミルクやおむつをやっているのがカーテンを二枚隔ててもなんだか、わかる。というかこの部屋の産婦さん達ってお世話するの、楽しそうじゃ無いんだよね。赤ちゃんに何か話しかけながら接するものじゃないの?でも、聞こえてくるのは、火の点いたような泣き声→何かがさごそ、これだけ。『よしよし、よちよち』とか、無いの。何故?赤ちゃんって逐一反応して面白いのに。
Aに『アナタ独り言多過ぎ』と余計な心配されながら入院生活を過ごしていると、深夜いつまでも煌々とお向かいさんのベッドランプが点いていることに気付きました。そして、ぼしょぼしょ、と看護師さんの声。えぇーっ、何かカウンセリングしてるよ!その為のスキルを身に付けているのはわかるけど、本当に真夜中のカウンセリング突入する人いるんだなぁ。そのカウンセリングで出た解決法が、どうやら『ご主人に泊まり込んでもらう』というものであることに気付いたのは翌日21時のことでした。お見舞いは20時で終了で皆帰るのに、彼女のご主人は帰らず、看護師さんが何かをごろごろと運んできた音がしたからです。結果、夜中のお世話は彼女は目を醒ますものの実質ご主人が実行という風になったみたいでした。母乳だけは渋々起きて(というかご主人に起こされて)与えていたようでしたが。暑くて寝付けず気付いたら次の授乳時刻になっていた、そんな間にあった出来事でした。

そのお見舞いは和まないよ


タグ:入院 出産
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