日向薬師春季大祭 [pleasure]
観客は檀家さんより観光客の方が大半を占めていたように思えたのですが、お客さんも山伏役の人たちも少し剽軽で『落ちるなよゥ!』と声が掛かれば『アリガトウッ』と訥と返事を返しておりました。縄で囲っただけの会場といい、山伏さん達が自らお餅を配ってくれてたことといい、人の間柄が濃くはないけれど遠くない、薬師如来の説く人間関係をあらわしていた素敵なおまつりだったなと思いました。また来る機会があるといいな。 14日には受胎告知を見に行きましたが、受胎告知しかありませんでした。あれで¥1500は高値過ぎだよ、国立博物館。
典礼聖歌391より『ごらんよ空の鳥』&典礼聖歌351より『さつきのきさきを』 [pleasure]
不信心な私は基督教だろうが仏教だろうが、『何かイイ』と思えればそれでいい所謂日本人です。
15日の伊勢原の日向薬師の法師のお経二重唱もα波が出そうな感じでしたが、ミッション系の学校で過ごした期間が長い所為か、聖歌も実は好きだったりします。ある程度好き嫌いはあるのですが、アメリカ経由で来た歌より、古い歌のほうが好きみたいですね。単純にプロテスタントがダメなのかな。
『ごらんよ空の鳥』や『さつきのきさきを』は多感な十代にベビーローテーションで聞いた聖歌だからか、馴染みが深く思い入れも一入です。
『ごらんよ空の鳥』は7月の歌なのだそうです。確かに白百合は夏の花ですね。(マドンナリリーを含めた百合の来歴についてはここでは言及しないでおきます。イスラエルの百合は白くないのですし)蒔きも紡ぎもしないというくだりも好きですが、転調する『友よ、友よ今日も』の辺りが実は胸につんとくるのです。
『さつきのきさきを』は題の通り、5月の歌です。聖母月ですから。この歌の二番が好きで、古語調の言葉遣いもさることながら、『千草みだれて色とりどりにぞ織りなす錦み飾りにせよと地は咲出でぬ』とはうつくしい光景ではありませんか。先日後輩の子にも指摘されたのですが、言葉にせよデザインにせよ花や植物が織り込まれたものがどうも好きなようです。
歌う、という行為は五感をフルに働かせる行為です。ヘタでも色々と入り込めて、人間も感覚と脳の連動したイチ動物であるという安心感を得られますね。
セロリのピクルス 富士屋本店風 [pleasure]
先日とても美味しいセロリのピクルスのレシピを手に入れました。富士屋本店で無理やりレシピを聞き出したのですが、相手の方が上手だったという言うべきでしょうか。『ウチのシェフもいつも適当にバッバッバッと作ってるので正確に量ってないんですよぅ~』とのことなので。
<材料>
セロリの軸
ワインヴィネガー
ディル
黒胡椒粒
大蒜
鷹の爪
ローリエ
レモンスライス
グラニュー糖
※各量は適当
何じゃコリャってくらい適当なレシピなのですが、ポイントは①グラニュー糖が溶け切るまでひたすらワインヴィネガーをかき混ぜる(加熱しない)②セロリの大きさは4×1.5㎝拍子木くらいに揃える③レモンスライスは最後にヴィネガーの水面に蓋をするように乗せる程度の量(漬け込まない)ってなくらいでしょうか。大蒜はすりおろしても砕いても丸ごと入れても構わないらしいですし、鷹の爪も種を取っても取らなくてもどちらでもよく、また、胡椒の量も砕きさえしなければ好きなだけ、とのこと。
試しに作ってみたのですが、セロリはスーパーなどで売っている150円程度の2~3本くらい。お酢はミツカンの一番安いやつ。丸々一本分。ローリエは香りも色も飛びきっちゃった感のある古いのを一枚半。黒胡椒は22粒(なんとなく指がつまんだ量)、ディルは生ウィード(枝)を二本半。レモンは広島産無農薬のを約半分6枚くらい。グラニュー糖がなかったので上白糖をスプーン山盛り4杯。鷹の爪長めの1本種も取らずそのまんま。大蒜は丸々太った一かけを先と付け根だけ削ったもの。
広口の壜に酢→砂糖→溶かす(ちょい甘め)→ディル→セロリ→ローリエ・胡椒・鷹の爪・大蒜→レモン、という順で詰め、まずは約一晩。漬かりは浅いけれども浅漬け風。約一日目、何か一味足らないな、くらい。その翌日から三日後がピークで富士屋本店で頂いたのものに近いお味になりました。ここでレモンを抜いておけばよかったのかもしれないのですが、そのままにしておいたのですっかりレモン風味になってしまい一週間後はレモン味になってしまいましたが、それはそれということで…。塩を入れていないお陰もあって最後から最後までセロリがしゃきしゃき。それにハーブ類が効いたのか、セロリ特有の強すぎる香り(世の中のセロリ嫌いの人はこの香りにヤラれてしまうようです)が程よく緩和されてそれもGOOD。ディル(セリ科)+セロリ(セリ科)でどうなっちゃうことやらと思っていたのですが、杞憂だったみたい。また乾燥ディルウィードでも作りましたが、砕けたディルが青海苔のようにこびりついてしまうことだけ除けばほぼ同じお味です。いいぞ!ギャバン!ウィードではなくシード(種)で作ったらまた趣が違うのかも。赤でも白でもワインのお供にとても合う(と思う)ので、お好きな方は悪酔いを防ぐためにもクエン酸補給のためにも是非。
≪おまけ≫
大蒜が酢に漬けたからかハタマタディルの所為かレモンの所為なのか胡椒が原因なのかそれともそういうものなのか一晩でなんか変な青緑を帯びてきました。母曰く『そういうものなのよ、よくあるのよ』と宣うので無視しましたが、腹は下していません。お試しになる方はちょこっと念頭にお置きになられますよう。