SSブログ

桃のシロップ [kitchen]

桃。
びっくりするくらいいいお値段なだけあって、大概『いい香り』『無傷』『素敵なフォルム』『納得の大きさ』そして身はなめらかでとても甘く、汁気たっぷり。これを生で食べないのは愚かとしか言いようがない。
日本の果物のレベル、最高。農家さん、ありがとう。
でも、そんな桃だからがっかりすることが幾つか、ある。
①綺麗に剥けない。
  上出来な桃だから、皮は極々最小限に取り去って、種もさらりと外して、目一杯果肉を楽しみたい。
→一度水洗いして、細かい毛全てに水がしみたようになるまで軽く撫で回してやるとスッと剥けるようになる。
→形状に沿って包丁を一周入れて身を捻ると種が外れる。
…確かに、身に包丁を刺すことなく皮は剥ける。そしてこの方法で種が取れる。…桃のコンディションと合致していれば。けれど、桃はある一瞬を逃すとあっという間にこの方法が使えなくなる。触るだけで水浸状というか、明らかにそこの細胞潰れただろう、になってしまうし、包丁入れるとそれだけで汁が溢れてああ勿体無い。捻るなんてしたら、なんですか素手でジュースでも作るつもりだったんですかみたいになってしまう。そういう状態だと種は綺麗に外れなくて、なんてことしてしまったのだと罪悪感に苛まされる。
つまるところ、常にセーフティに、ロス極少に処理することが難しい果物ということなのだ。
その上悔しいことに、剥いて直ぐ食べないとどんどん茶色くなってしまうし(まあ、酸味のあるシロップ にくぐらせたらいいとか策はあるのだけれど。でも何もしないで食べたいでないですか)、最も香りのする部分は実は皮だし、種周りが最も色が濃くて美しいのに、そこが提供できない(甘くなくて美味しくはないのですが)…。

とてもいい桃をいただいたので勿論美味しく食べたのだけど、以上を踏まえて桃を鍋の上で剥く。鍋の中には少しだけクエン酸を溶かした水を張ってある。汁も皮も種も全部そこに落として身だけうまうま。食べている間に鍋に火を入れる。中火で、鍋には蓋。取り敢えず20分煮て皿やフォークを片付けていると、煮汁は可愛いピンク、種から残った身も結構剥がれている。もう少し煮る。煮汁が半分くらいになっても桃の香りが消えない!笊で粗濾しして(皮を完全に煮溶かしてもいい)粗熱を取ると、少しとろみがついている。味見してみると、ほんのり否充分甘い。砂糖入れてないのに。どんだけ糖度あったんだ。このいい桃。これは瓶に詰めてこのまま保管。水や炭酸水で濃いめに割る。
ゴチでした。

味をしめ、旦那の実家が桃くれないかしらとか期待するも、時期が早くて音沙汰無し。痺れを切らし、直売所で四つ500円の夏っ娘という桃を買う。お安いのはつまりB品で無選別だから。絶対に押すなと強烈に売り場で注意していただけあってそういう傷みは無かったけれど、熟の進みはバラバラだし、少し小さいし、皮は赤過ぎ、品種なのかそういうものだから弾かれたのか筋っぽい。食べると気になる程ではないのだけれど。しかし兎に角甘い。若くても甘い。これの正規品だったら如何許りだろう…と思いつつ、同じように鍋の上で剥く。同じように煮る。んん?煮汁…真っピンク⁈というか、どピンク。季やソルダムを煮るように段々と赤黒くなるようなのではなく、煮ても煮ても煮詰めても、只管ピンクという感じ。結構煮たけど皮が煮溶けない。味見してみると、クエン酸が際立って、甘くなくて酸っぱい。香りもちと弱い。ああ、この品種は身の部分に色以外の全てのいいところが集まっていて、剥いて捨てても何ら惜しくないという素敵な品種なんだな、そう思いながら汁を濾して今度は砂糖を溶かしシロップ にした。綺麗で濃いピンク。見栄えはする。つか、冷蔵庫で兎に角目立つ。旦那の実家が香り高い桃をいずれくれるだろうから、そしたらシロップ 作って香りを取り、色はこのシロップ 足して、しれっと提出しようっと。へへっ、再現性低いよね。いひひ。

nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
帽子、謎なアイテム四葉小紋 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。