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ド派手な単衣 [pleasure]

昨年10月に、日本和装のイベントで、加納幸(かのうこう、証紙番号440)という帯屋のものがあったので、行ってきました。加納幸は西陣の織元で、黒に近い焦げ茶やベージュ、鈍い藤色などと金銀糸を合わせるのを得意としてる渋めの色合いの帯を多く作っています。となみのように薄く軽くしなやかで復元性高く、というより、デザイン優先で、ちょっとモコモコした感じ。正直、あんまり好きじゃない。織元の女将がマーケティングに頑張って表舞台にししゃり出てくるのも好ましくない。織元は織元。女将だって帯を作ることに専念すればいいのであって、美容テクとか披露するのとか、なんか違う。それは織元の女将の仕事じゃない。なので、3月の加納幸のイベントは行きませんでした。10月のは、帯の配色体験だというので、参加したのです。
…が。
やった作業といえば加納幸が使い古したとおぼしきしょんない帯のデザインの、ほんの僅かに空けてある部分に色を塗ってください、というもの。その色も、殆ど白なベージュ、殆ど白なくすんだ藤色、オフ白、金、銀の五色だけ。見分けつかねーよ、そんなの塗り分けたところで。一緒に参加した人のなかには『もっと色を選べたり、柄選べたり、オリジナルなものが作れるのかと思ってたのになぁ』と小声で洩らす方も。全く同感です。こんなんならなにも面相筆で塗り絵しなくても、文字で書いて指示書を提出すればいいだけの話やん。まぁ、こんなショボいイベントなので、職員のほうも、一ヶ月くらいで織上がってくるはずです、と締め括って帯の販売ショーやって散会。加納幸が一層嫌いになるベタなイベントでした。
ほんでもって、暮れの一歩手前、雪の降る寸前にこのしょんない帯の切れっ端が織上がってきたか訊いてみたのです。が、まだですというので(4m以上の袋帯なら一ヶ月で織り上げ仕立て上げるくせに!)たかだか30cmの切れっ端にどんだけ時間かける気なの?宣伝のための余興だから後回しにするのは仕方ないけど、これにお金払ってるんだからさ、一応。そんな気持ちをぐっと呑み込んで、年を越したのです。明けて一月、出来たら連絡があるだろうと放置していたらば、連絡が全くなく、局の怠慢かもしれぬと二月の始めに訪ねて訊いてみました。
まだできていないって。
あのさー、たかだか千円そこらかもしんないけど、そういう仕事するわけぇ?どっちの問題?日本和装?加納幸?四ヶ月は待たせ過ぎだろ。
四ヶ月はちょっとどうなのとだけ伝えて、その日は大人しく帰りました。加納幸の帯地になんかなんの期待もないからね。

そこから二週間もしないうちに3月の加納幸のイベントのお知らせが来まして、女将のびゅーてぃー講座ですって?客を馬鹿にすんのも大概にせぇよ、と不参加。あんまり精力的にイベントは参加できる状況でもありませんが。その次やったとなみの手鏡作ろう(これとてほんの少しの切れ端をボンドで張付けるだけではあるのだけども…)講座に偶々健診の午後があいて、雪もなく、多分最後の空き時間になるので行ってきました。そこでやっと加納幸の切れっ端を受領。待つこと5ヶ月。よく見ると糸はつれておかしくなっているし、多分適当にやっつけたのでしょう、配色した部分の糸が浮いて汚くなっている。絶対加納幸の帯なんか買わない。この切れっ端も燃やして捨てたいくらいだけど、千円かかっているからその分の元を取り返す。加工して使い潰す。

貰った紙袋の上から食料品の買い出したものをぽんぽん投げ込んで、手荒に持ち帰ったのでした。

はっぱをかける、という言葉がありますね。私の今回の暮れ頃の動きが将にそれなのですが、局のニーチャン(空気の読めない男)に意味が分かるかと訊いてみました。
『はっぱ…葉っぱ?』
はっぱをかける、という言葉の意味こそ知っているものの、はっぱとは何か知らず、5ヶ月もの間ただ手をこまねいていただけではない私の怒りがこの男に伝わらない様子。
はっぱとは、発破、つまりダイナマイトよ!と言い捨てて帰ってきました。多分嫌みも通じてないんだろうなぁ。

久しぶりにこういう着物着たいのよ!とみつけたのは、何色と表現したものかしら。というか、派手?
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納戸色と山吹色の縞々!更紗の部分がチロリアンテープみたいな。
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これ、どんなシチュエーションで着るの?単衣だし?裄は少し足らないし?思ったより高くついちゃったし?小紋だし?これはうまく着ないと街中で浮くなぁ。あってもからすの台の草履とは馴染みそう。COACHか何かのショルダーを斜めがけしてふらふら歩くのにはいいかも。単衣だから自分で裄出し出来ないかな。ちょっと楽しみが増える、うきうき顔の小紋です。
タグ:着物
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