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Sedum makinoi f.variegatum [horticulture]

セダム・マキノイ・ヴァリエガタム。
変種名は女性形の『バリエガータ』と呼ぶのが好きだけど、正式には中性形を使うのが正しいみたい。これが一体何かというと、和名:丸葉万年草(覆輪斑)本当はオールカタカナが正しいのだけど、これに賛同できないので。
はてなダイアリーによると『ベンケイソウ科(Crassulaceae) セダム属(Sedum)の 多肉植物。
Sedumはラテン語で「座る」の意、地面に低く広がる姿から名づけられたもの。キリンソウの仲間(Phedimus)、ベンケイソウの仲間(Hylotelephium), イワレンゲの仲間(Orostachys)等もセダムと呼ぶことがある。これらは過去にはSedumに分類されていた。
園芸上は小型で茎のある多肉植物、例えばクラッスラやカランコエなども全てセダムとすることがあるが、誤り。
セダムは屋上緑化で脚光を浴びているが、これは潅水がほとんど必要ないためメンテナンス費用の圧縮と土壌の軽量化が可能だからで、結果的に冷却効果が低すぎると批判されることがある。水が不足した場合に光合成中の水の蒸散を止める仕組み(CAM)をもっているため、潅水しない場合水分の蒸発なく植物体による遮熱だけとなり、建物の冷却効果は低い。蒸散による冷却を期待するには通常の光合成を行わせなければならず、十分な潅水が必要である。
日本の主なセダム - オノマンネングサ, メノマンネングサ, ツルマンネングサ, コモチマンネングサ, タイトゴメ, ヒメレン(少し手を加えました)』
だそうで、メキシコマンネングサかモリムラマンネングサかツルマンネングサが15年程前我が家の夏の庭、からからさらさらの赤土にわさっと毎年生えてとても嫌いだったのでした。

時にマキノイ種ですが、花はやはりセダム属らしい気色の悪い黄色の星。それも節操無く時々6枚花弁になったり4枚花弁になったりする…。
けれども新宿南口フルラージュ・アンで鉢植えになっていたこの覆輪種は思いの外かわいくて、つい挿し木を試みたわけです。この時点では我が家の夏を彩ったあの節操の無い植物の親戚とは露知らず…。これがまた面白いように発根するので大層ご機嫌だったのですが、我が家の夏~親戚と判って以来、なんというか『実は妻が母と判ったオイディプス王の気持ち』に匹敵する青天の霹靂。
多肉植物は今巷で流行りみたいだし、これはマンネングサやベンケイソウと思わず育ててみる今日この頃。

しかし脚光浴びてますね、C4植物。


Lactuca sativa [horticulture]

一番好きな野菜は何?と訊かれても多分『一番は無い』と答えてしまう天邪鬼で優柔不断な私ですが、スーパーに買い物に出て98円なら確実に買うのがこのレタスなのです。
レタスについて殊細かに説明するのは野暮かなぁと思ったのですが、そこをきちんと説明するのが園芸の端くれかとと殊勝にも筆を取ろうとしましたが面倒くさくなったのでこちらに詳しい説明がありましたから、ご参照下さい。

意外だったのはレタスの乳液に含まれるラクッコピコリンという苦み成分がイライラをおさえる働きがある、ということですね。だから会社用お弁当につい手が伸びるのかもしれません。


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Rosmarinus officinalis [horticulture]

『海の雫』を意味するローズマリー。種小名(『薬用の』)が指す通りイギリス薬局方およびドイツコミッションEモノグラフ収載のれっきとした薬用植物です。
漢字で『迷迭香』、和名は『まんねんろう』というのですが、前者は中国名をそのまま取り込んだだけのようですね。まんねんろうが何を意味するのかいまだもって不明です。

さてこの『松脂臭い』とお初の人には不評なことの多いシソ科多年草~低木のローズマリーですが、一度病みつきになると手放せない人も多いのも事実という不思議な魅力のある植物です。迷迭香という文字からすると、『迷いを入れ替わらせる香り』ということかなと思うんですけどね、如何せんどこにも解説がありません。

私自身とロースマリーとの付き合いは長くて、思い起こせは20年前、まだハーブなんて言葉も素敵外来語の範疇を越えていなかった頃、それでもハーブなるものを一つでいいから育ててみたかった小学生のワタクシは播種での失敗の教訓を活かし、挿し木を目論んだのです。とはいえ、手近に元木もなく、また植えているお家なども無く失敬してくることさえ出来なかったので、いなげや(近所のスーパー。昔はここしかなかった)に走り、お小遣いを叩いて生ハーブを色々買い込んで参りましたのです。
オキシベロン(インドール酪酸の白い粉)をつけて、ぶすぶすと、家に山ほどあった鹿沼土に挿したのですが、生ハーブの中にはディルやフェンネルなどもあり、半数が気持ちよく失敗いたしました。ミント類も発根するも、手入れが悪く全滅。木本のローズマリーだけが大量に残ったのです。
困ったのはこれらの苗どもで、何しろ30本以上出来てしまい、枯れない。中学校にも持って行きシスターに大量に押し付けたのも思い出です。

さて、当初このローズマリー(当然のことながら匍匐性)をどうにも使いこなせず、ポトフに枝ごと入れて父の不評(硬い!臭い!何じゃコリャ!の三拍子)を買ったり自滅したりしたものですが、最近のおハイソテイスト洋食ブームに乗ってこんなクセのあるハーブの上手な使い方なるものを本職シェフや食品メーカーが取り入れたのをどうにかこうにか真似っこして使えるようになってまいりました。
そこでローズマリー超ウルトラ簡単メニューを二つ。

<その1>ローズマリー風味のフライドポテト
①ジャガイモを適当に切る。1㎝くらいの拍子木推奨。水に晒してあくを取っておく。
②ローズマリーの葉だけ集める。量は適当。葉の大きさに応じて小さく千切っても可。
③ジャガイモを皿になるべく平たく並べ、電子レンジ。時間は適当。ラップはぴっちりかけないのがベター。熱いうちに少し塩をまぶす。
④フライパンに2cm程油を張り、湯気の上がらなくなった頃を見計らって薯を入れる。まだ火は点けない。油に薯が沈んだらローズマリーを半量入れる。点火。
⑤弱火でじっくり油の温度が上がるのを待つ。薯がいい頃合いになってきたら残りのローズマリーも油に投入、さっさと全部油から出す。塩を薄くまぶして完成。ローズマリーはまとわりついたままが美味しいと思われる。

<その2>漬(づ)け丼ローズマリー風味
①バットに醤油と枝ごとローズマリーを入れ、鮪の赤身を上から並べる。
②片面に全て醤油がついたらすぐに鮪を裏返す。好みの時間を置く。余り置き過ぎると塩辛くなるので、控えめに。
③どんぶりにご飯を少し盛り、何切れか載せたらもう一度ご飯を上から盛り、残りの鮪を載せる。たれが必要なら漬け汁を少しまぶす。ローズマリーは絶対に食卓へ持っていかない事。丼に白胡麻やポピーシード、あるいは松の実や胡桃を少し砕いたものをぱらっと振って最後にちょっと油(胡麻油推奨。好みでオリーブオイル、あるいはグレープシードオイル、ちょっとこってり胡桃油なども)をたらっ、くらいにまわしかけて完成。紫蘇や小口に刻んだあさつきや葱などトッピングも大変宜しいが、ローズマリー風味を味わうならオイルまでとするのがベター。

どんな料理でもそうなのですが、こわごわ出してはいけません。綺麗に盛ってさもありなんと言わんばかりに出してしまった方が、食べる側もそういうものだから変だなと感じている自分の舌がちょっと変なのだろうと内省的になってくれるっていうものだと思います。
詭弁かもしれませんが。


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