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Fragaria vesca L. [horticulture]

友人のblogにこの雑草扱いの植物が書かれていて、そういえばとばかりにまた私の薬草毒草コレクション魂に火が点いたのです。

和名は蝦夷蛇苺、現在の園芸種の原種というか基本種。なんだか最近メディアに祭り上げられたらしく多少品種があるらしいのですが、これも人と植物が関わりあったその過程でうまれてくる素晴らしくも仕方ないことなのかもしれません。
さて特筆すべきは、植物は成長の過程でまことに雑多な物質をつくり出すということです。本来、水と水溶性物質だけで生活する筈の植物が、揮発油をつくり出し香ったり、動物の神経や皮膚などの組織に影響を与えたりするのは本当に不思議な現象です。
ワイルドストロベリーに立ち戻って薬効があるという話です。園芸種の苺の果実(本当は果托ですけど)にはキシリトールが含まれているとかでちょっぴり脚光を浴びたこともありましたが、葉や根を煎じて飲むと収斂・利尿・健胃等の効果があるとのことですが、そのお味はあまり期待しない方がよいのかも。
そういえば先日本屋でハーブの本(こういうカテゴリもどうかなとは思うのですが)に、勿論見た目重視のディスプレイ的に『苺のお茶』と思しき写真がありました。所謂参考資料的に。ここでハタと思い至ったのですが、あの写真のように乾燥リーフに生の実を輪切りにして少し多めに入れて淹れたら、ワイルド種は園芸種よりエチルアセテートが多いそうですから如何にも『苺のお茶』になるのではないのでしょうか。我が家の路地としか言い様のない地生えっているワイルドストロベリー達もちょっと美味しくいただけるかも。
…しかし唯一最大の弱点は実が小さい上に一遍に沢山実がつかないこと。絵本『12のつきのおくりもの』12のつきのおくりもの―スロバキア民話 で継娘が野苺を5月の精の力で沢山摘めたときの香り高さは園芸種の苺が粒揃いで並んでいるのにも引けを取らないものだったでしょうねと掌に少ししか採れない実に鼻を近づけ毎年思うのです。


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