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園芸 [horticulture]

農学の一分野に『園芸学』があります。『園』は囲われた土地、『芸』はそれを活用するための知識や技術という意味ですから、『horticulture(囲われた土地でする文化)』に沿った訳であるといえます。
幸か不幸か私の恩師はセクハラなど物ともしないながらも少しシャイな頭のかったい先生だったのですが、農学家・園芸家としての彼のよい所は農学や園芸学をただ一辺倒に試験管と数式だけに片付けてしまうのではなく、『植物と人間との関わり』に栽培があり、収穫があり、利用があると常に説いていたことでした。品種改良ひとつ取っても栽培のための改良、収穫のための改良、利用のための改良というように単純に増産すればよいのではないということを繰り返されておりました。特に面白い考え方だったなと思われることには、植物の利用を食物としての所謂『農学的な』見地にとどめず衣・住に常に広げていた事でしょうか。桑と生糸生産とか綿花生産とか養羊とか、あるいは林業とかそんな即物的なことではなく、植物から得たイマジネーションを人間がどうやって取り入れてきたのか、そこからどんな原動力が生まれたのかという考え方ですね。そこから生まれる文化=culture。例えば青い薔薇を想像してバイオテクノロジーを躍起になって使ったなんてものからは花の女神の想像から創造へ、チューリップから起こったバブル経済、植物の起源と人との関わり――突き詰めると人が植物を見分け、名前をつけたところから物事は始まっていたのではないのか、という感じですね。植物画から衣装や絵画の中にある植物まで目を向けていくのは並大抵ではないと今も、そして今にしておもうのです。

そして私の個人的見解。
やっぱり動植物名は片仮名ではよくないと思います。音だけでなく、表記による意味の入る漢字表記名がアルファベット圏とは違う、植物との関わりがあって今に続く事を示せるのではないでしょうか?


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